10. 能舞台の秘密(10)

 

白洲の意味

舞台の足元を取囲んでいる、白い小石が敷詰められた所を「白洲」と言います。「何故、こんなところに白い小石が?」と思う人もおられるでしょう。いまでこそ能楽堂はビルなどの大きい建物の中に、見所共々収められていますが、昔の能舞台は野外に造られており、舞台からはなれた所に見所があり、舞台と見所の間には白い小石が敷詰められた「白洲」がありました。これが今日の「白洲」の原型です。

では何のための「白洲」かというと、能舞台の大きい屋根の下で演じる役者の顔が陰となるので、太陽光線を白い小石に反射させ、役者の顔が見所から良く見えるようにと考えられたものであります。故に、今日の「白洲」は原型の目的はともかく、その形式だけを守っているのであります。