5. 能舞台の秘密(5)

 

切戸(きりど)

舞台へ上がるには揚幕の他に「切戸」があります。
舞台に向かって右側奥隅の板壁に作られた、幅90cm高さ120cm位の引き戸があります。これを「切戸」または「切戸口」と言います。

これは後見や地謡などの演技者以外の人が出入りする際に使用します。また仕舞の舞人や囃子方も使用致します。時には、舞台で殺された役や 演技がすんだ人なども、目立たないようにこの戸から出ることがあります。あっては良くないことですが、体調等により舞台で演技を続けることが出来ない人が出た場合、この「切戸」から出てもらい残りの部分は後見が代行するように決められています。

この「切戸」での出入りの際、臆病そうにこそこそと出入りする格好から、別名を「臆病口」とも言われています。